日本史における経済政策3選

 バブル崩壊後、失われた20年と言われ、コロナ禍の中にあり、ずっと日本経済の立て直しが言われています。
 アベノミクス、日銀による金融緩和などが行われていますが、先行きは全く見えていません。

 こういうときは、歴史に学ぶのがいいということで、日本史における経済政策3選を挙げたいと思います。
 人によっては、違うという意見も当然あるとも思いますが、とりあえず私見ということで。

 

高橋是清による経済政策

 戦前の経済政策の名手といえば、高橋是清に尽きるのではないかと思います。

 1927年の昭和金融恐慌にある中、片面だけの急造紙幣を発行し、銀行への取付騒ぎを抑制・モラトリアムを実施し、沈静化を図った手腕は素晴らしいです。

 ただ何よりも、高橋是清の経済政策と言えば、1931年に蔵相になってからの一連の政策です。前政権のデフレ政策により昭和恐慌が起こる中、金解禁を停止し、金融政策を実施しました。また、国債を発行し、拡張財政を実施。見事に、昭和恐慌を脱することに成功しました。

 現在では当たり前ですが、金融政策と財政政策をしっかりと実施し、経済を復活させた手腕は素晴らしいです。ケインズが『一般理論』を出す前に、しっかりとケインズ政策の定番を実施したことも高く評価されたりもしています。

 高橋是清としては、これらの政策はいつまでも実施できるとは思っておらず、出口戦略も考えていたのですが、2・26事件で暗殺され、その後の軍備増強・戦争へと向かってしまったのは、残念でなりません。

荻原重秀による貨幣改鋳

 貨幣改鋳とは、江戸時代に、貨幣の金銀の含有量を減らして、貨幣量を多くして、財政赤字を立て直そうとしたものです。

 何となく、とりあえず政府がお金を作って借金返済に使った感じで悪い政策のようにも思うかもしれません。

 しかし、景気に合わせて、貨幣供給量を増減させるというのは、現在では当たり前の政策です。
 また、現在は不換紙幣で金にペッグしていませんが、当時は金銀の含有量に貨幣の価値がペッグさせており、金本位制・銀本位制に近い形でしたが、その常識を打ち破りました。

 特に江戸時代という400年以上前に、このような金融政策を実施したのは、非常に先見性が高いと言えるでしょう。

 これにより、元禄バブルを招いたという話もありますが、2位に選びました。

田沼意次の政策

 田沼意次と言えば、賄賂政治の典型のようで、悪名高いと言えるでしょう。ただ近年は、田沼の経済政策は評価されているようです。

 江戸時代中頃になると、商業なども発展してきており、米経済から貨幣経済への移行が進んでいました。そういう中で、前任の8代将軍徳川吉宗は、米の価格と物価の安定化で悩んだ中、田沼が政策を引き継ぎました。

 物価安定を実施するため、商人をコントロールすべく株仲間を作らせたりするとともに、半面、貨幣需要が高まる中、改鋳を実施し、金融安定化を図ろうとしました。

 他方、蝦夷地の開発などを行うなど、産業政策も実施しました。

 これらは相反するようですが、実物経済と金融経済両面で立て直しを図ろうとしたわけです。当然ながら、再評価されても変ではないという感じです。

 賛否両論はあるかもしれませんが、いかがでしたでしょうか。

 内容はおいておいて、時には、歴史に学ぶというのは重要だと思う次第です。

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